青森の野生馬!間近で見られる、尻屋崎、寒立馬は親子3世代で楽しめます
本州最北端に位置する尻屋崎。
ここでは「寒立馬(かんだちめ)」と呼ばれる、
自然に放牧されている野生の馬を間近で見ることができます。
野生の馬を見ることができるのは、
日本では、宮崎県都井岬とここだけなんです。
それだけでもスゴい!と思うかもしれませんが、
尻屋崎にはもっとスゴいことがありますのでその魅力をご紹介!
●青森野生の馬「寒立馬」
尻屋崎で放牧されている野生の馬は、
寒立馬と呼ばれているのですが、その由来を説明しましょう。
『津軽海峡冬景色』という歌を聞いたことがある人なら
わかると思いますが、
青森の冬、特に津軽の冬は本当に厳しく、
降り積もる雪の量は半端なものではありません。
また海のそばなので、余計に風が冷たく感じ、
かなり強い風が吹くのが特徴です。
そんな吹雪のなか、風雪にじっと耐える馬の姿を、
寒立馬と呼ぶようになったのです。
青森県の天然記念物にも指定されています。
そういった背景を知ってから馬を眺めていると、
その存在価値の大きさに言葉を失います。
●尻屋崎は迫力のパノラマ景色
尻屋崎では、先が見えないほどとにかく広い芝生を
一面に眺めることができます。
そしてそこにそびえ立つ、白亜の灯台。
緑と白、その2色だけで、迫力のあるパノラマ景色が描かれているのです。
さらに車を走らせていると、
道路を悠々と歩く何頭もの馬に出会います。
慣れているのか、人や車に遭っても驚くことなく、
ゆったりと我が道を進んでいきます。
ゆったり歩いているとはいえ、
実際に車窓越しで見る馬は大きく迫力があるので、
小さい子供たちは少し驚くかもしれません。いい思い出になること間違いなしです。
●尻屋崎灯台
緑一色の中に、唯一無二の存在として立っている「尻屋崎灯台」。
その歴史は古く、明治にまで遡ります。
当時、難破岬と呼ばれ、遭難船の多いところとして
船乗り達に恐れられていました。
しかし明治時代に入り、日本が世界各国と貿易を行うようになると、
船の安全を守るためとして灯台が建てられることになったのです。
尻屋崎でのみ焼かれたレンガを使って建てられており、
レンガ造りの灯台としては、日本で一番の高さを誇ります。
●尻屋崎を散歩する
冬場の1~3月を除く時期に自由に見学できます。
ほぼ自然な状態の敷地を散歩していると、
ここが青森県ではない錯覚に陥ります。
北海道の広い酪農地かどこか。
それほど、この地には、心に強く入り込んでくる
情緒的な空気が流れているのです。
野生の馬を見られるとあって、
親子で、または三世代での観光客が途切れることはありません。
馬との記念撮影も自由に撮れるので、
本当にありのままの状態に触れることができるのです。
1度は寒立馬の数が減り、危機にさらされたこともありますが、
現在ではその数は増え、客足も戻った経緯があります。
子どもは小さいうちから、野生の動物に触れさせることで、
五感が刺激され、記憶に強く残り、思い出深いものとなります。
またその子どもが大人になってから、
その子どもを連れて尻屋崎を訪れ、
寒立馬の存在は生きていきます。
雪が溶け、あたたかくなり始めた頃に、
ぜひ一度、尻屋崎を家族で訪れてみてはいかがでしょうか。